桜の時期から晩春まで、道端や道路沿いに咲くオレンジいろのひときわ目立つ花。この花の名は「ナガミヒナゲシ」といいます。
ナガミヒナゲシは外来種で、この花が日本で初めて発見されたのは1961年。なんと発見場所は東京都世田谷区。繁殖力が異常に強く、たった50年ほどであっという間に日本全土に広まりました。
特徴として、他の植物の成長を阻害するアレロパシー活性が強く生態系の影響が懸念されるちょっと厄介なナガミヒナゲシです。
ナガミヒナゲシはケシ科(芥子)ですが、アヘンの原料になるアルカロイドが含まれていないため栽培の規制はされていないのが現状です。
しかし、他の生態系への影響が激しくなってくるといずれは駆除に力をいれることになるのかもしれません。
ナガミヒナゲシのことを、インターネットなどで「危険外来種・危険外来植物」のようなあたかも法律っぽい言い回しで注意喚起するデマが流れていますが、それをいうなら「特定外来生物」でしょう! 誤報もいいとこです。
しかも、ナガミヒナゲシはまだ「特定外来生物」には含まれておりません。しかし、いつでも特定外来生物入りしてもおかしくない位置づけの要注意外来生物です。
特定外来生物とは、「特定外来生物被害防止法」で指定された、生態系、人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼしたり及ぼすおそれのある外来生物(侵略的外来種)のことです。動物も植物も同じ特定外来生物と表現します。「危険外来生物」や「危険外来植物」は法的な表現ではありません。
ナガミヒナゲシのデータ
花の名前 | ナガミヒナゲシ |
何科? | ケシ科 |
原産地 | 地中海 |
開花時期 | 4月~5月 |
備考 | 繁殖力が強く生態系への 影響が懸念されている。 |
というわけで今回は春の花「ナガミヒナゲシ」を紹介いたしました。
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